「よい物」が売れるとは限らない。
発売して何年も売れ続ける商品とは、どんな商品だと思いますか?
私は、リピート率の高い商品こそが「生き残る商品」だと考えています。
よく「これはよい商品だから、きっと売れるはずだ!」と、商品設計者や開発担当者が胸を張っておっしゃる場面に出くわします。
しかし、現実はそんなに甘くありません。
なぜなら、「よい物かどうか」を決めるのは、あくまでも“消費者”だからです。
売り手が「これは素晴らしい成分が入っている」と思っていても、消費者がそれを魅力的だと思ってくれるとは限りません。
「開発者にとっての“よい商品”」と「購入者にとっての“買いたい商品”」は、しばしば一致しないのです。
ありがちな失敗:「食品である」ことを忘れる。
健康食品の企画で、特に新規参入の方がやりがちな失敗があります。
それは、「スペック」だけに目がいってしまい、健康食品が“食品”であることを忘れてしまうことです。
- 有効成分が多いから良い商品だ
- 価格が他社より安いから売れるはずだ
こういった考え方は、設計の出発点としては間違っていません。
でも、それだけでは不十分なのです。
なぜなら、いくら体感性が高くても、味がまずければ続かないから。
逆に言えば、「続けられる商品」こそが、リピートの原動力になるのです。
そして、このような事態に陥ってしまいます。
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【漫画で分かる健食業界 第2話】良い商品なのに売れない...。
「良薬口に苦し」は通じない
私のように開発現場に長くいると、原料の臭いや苦みにだんだん鈍感になります。
ある意味「職業病」かもしれません。
反対に、開発経験の浅い方は「こんなものなのかな」と思ってしまい、問題の深刻さに気づけないまま発売してしまうこともあります。
でも消費者は正直です。
どんなに良い成分が入っていても、「臭いがきつい」「味が不味い」と思えば、それだけで継続を断念します。
私は子供の頃、ピーマンとシイタケが大の苦手でした。
母から「体に良いから食べなさい」と言われて、鼻をつまんでお茶で流し込んだ記憶があります。
もちろん、そんな食べ方では味を楽しめるはずもなく、ますます嫌いになってしまいました。
食品において「美味しくないものは続かない」──これは、子供でも大人でも共通です。
健康食品も同じです。
むしろ、「飲んでも飲まなくても死にはしない」サプリメントだからこそ、味や飲みやすさが極めて重要なのです。
飲みやすく、続けやすくする工夫とは?
「飲みにくい」ことでリピートされない。
ではどうすれば、飲みやすく、続けやすい商品になるのでしょうか?
ここでは、いくつかの代表的な形状別に対策をご紹介します。
● 錠剤

錠剤は味が厳しい場合は、コーティング加工をすればよいでしょう。
味や臭いを包み込んで舌に触れさせないようにすれば、かなり飲みやすくなります。
● カプセル


ハードカプセルやソフトカプセルは、元々中身が舌に触れないので、味の問題が起こりにくい形状です。
ただし、有効成分の量が多くなるとカプセルの数が増え、今度は「飲むのが大変」と言われるようになります。
この場合は、より高濃度の原料を使って目安量を減らすという工夫が必要です。
● 顆粒・ドリンク


顆粒やドリンクは、味がそのまま出てしまうため、香料や甘味料などでの調整が重要になります。
ただし、不味い有効成分を完全にごまかすのは難しく、限界があります。
だからこそ、最初から「味に問題が出にくい商品設計」を選定することが大切なのです。
【事例2】見た目がチープだと、高額サプリは売れない
以前、とあるクライアントからご相談を受けました。
「他社から卸してもらったサプリが、どうにも売りにくいんです……」
実際に商品を見せていただくと、原料には希少性があり、エビデンスも充実。
しかも、1日たった1粒飲むだけでよいという非常に優れた設計でした。
しかし、原価が高いため、販売価格もどうしても高額になってしまいます。
もちろん、「高いけれど価値がある」と納得してもらえる商品なら、売る方法はいくらでもあります。
ところが、このサプリには致命的な弱点がありました。
──見た目が価格に見合っていなかったのです。
仕様は「チャック付きのアルミパウチにラベルを貼り、30粒のカプセルを充填しただけ」。
いわゆる“よくある安価な健康食品”のパッケージです。

この仕様自体は決して悪いものではなく、2,000円以下の価格帯では非常に一般的です。
しかし、数千円〜1万円近い高額な商品であれば、もっと“高級感のあるパッケージ”でなければ、消費者から「え、これでこの値段……?」と思われてしまうのです。
たとえば、お歳暮や贈答用に高級牛肉などを扱うお店では、オプションで追加料金を払うと、桐箱に商品を入れてくれることがあります。
同じ肉でも、桐箱に入っているだけで見た目の価値はグッと上がりますよね。
化粧品にいたっては、中身より容器のほうが高い──という商品すらあるほどです。
では、このケースではどうすべきだったのでしょうか?
もし私が開発の初期段階から関わっていれば、以下のような仕様を提案していたと思います。
- カプセルではなく錠剤に変更
- 錠剤をPTPシートに充填し、ピロー包装
- 高品質な化粧箱に詰めて製品化
そうすることで、価格帯にふさわしい“商品としての格”を保つことができるのです。

サプリメントは中身が大事──それは大前提です。
ですが、特に高額商品を販売するなら、見た目の“第一印象”も同じくらい重要だということを忘れてはいけません。
【事例3】味のバリエーションで売上1.5倍に!
ここで、私が実際に関わった事例をご紹介します。
あるクライアントが、10年以上同じ商品を売り続けていました。
商品はリピーターも多く、一定の評価を得ていたのですが、「一部のお客様が味を苦手としている」と相談を受けたのです。
そこで私は、別の味のバージョンを提案しました。
元の商品も販売を続けながら、味違いの商品を同じ位置づけで販売する──いわば“味違いの兄弟商品”という展開です。
結果、売上はなんと1.5倍に増加しました。
要因は以下の3点だと私は分析しています。
- 味の取りこぼしを防げた
- 対面販売で「どちらにしますか?」と提案できた
- 販売員が新しい気持ちで接客できた
特に2番目の「提案のしやすさ」は大きなメリットでした。
「買う・買わない」ではなく「どちらを選ぶか」という話に変わると、自然と購入につながりやすくなるのです。
関連記事:健康食品(サプリメント)が売れない理由と対処法・販売方法
まとめ:リピートされるには「飲みやすさ」や「価格の妥当感」が必須!
最後にもう一度お伝えします。
健康食品が“よい商品”であるためには、
- 有効成分の量や質
- 原料のコスト
- 価格設定
だけでは不十分です。
それらを活かすためにも、「味」や「飲みやすさ」といった“食品としての基本”をおろそかにしないことが極めて重要なのです。
せっかく時間とお金をかけて作った商品が、味の問題で売れなかった──そんな残念な結果にならないように。
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